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六助の大帰省B 投稿者:六助 投稿日:1998年01月10日 12時10分
しなの鉄道が終点にあたる篠ノ井に到着した。その後北上をして、宿泊予定である泊へ行く方が早く到着するのは分かっていた。宿泊先のユースホステルの人に聞くと「バスは夕方の6時でなくなりますよ。」と言われた。しかし、僕にはこの帰省の最大の目的があったので、「9時に到着するのですが」と言うと、「割高になりますがハイヤーがありますよ」と言った。多少の負担は仕方ない。僕はその意を伝えると「気をつけてお越しください」と言われた。
何気ない言葉だけど、僕にとってこれ以上勇気を与える言葉である。篠ノ井で軽く食事をして、篠ノ井線で松本へ向かう。途中の姥捨駅はスイッチバック方式の駅で、知らないでぼんやり車窓からの景色を見ていた僕は「あれ?進みすぎたのかぁ」と時間に縛られた僕は「やばい」と思ったが、他の乗客に困惑の顔は見えない。電車はバックをしながら姥捨駅に到着。目の前にはスイッチバック方式の駅であると言うことを記した木版がある。鉄道マニアらしき人たちがあわただしい。一人の青年が出発ぎりぎりまで写真を撮り続け慌てて僕のそばのドアから入ってきた。そのため電車は少し遅れて出発した。彼は僕の隣の座席の女性の所に座ろうとしたが、彼女はにらみをきかせ彼はすごすごとその場を離れた。(つづく)