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六助の大帰省G 投稿者:六助 投稿日:1998年01月21日 02時41分
富山県の港町泊についたのは予定どうりの午後9時であった。12時間前に上野を出発した時間と同刻であった。
駅前にはバスのロータリーがある。すでに町は眠りに入っていた。タクシーさえない。後ろを若者が携帯電話で友人に「迎えにきてくれ」といいながら町の中へ消えていった。残された僕はタクシー乗り場に行き、そこに置かれた直通電話でタクシーを呼んだ。数分後にタクシーがやってきた。僕は行き先を告げた。タクシーは静かに進んでいくそれは静かすぎる町をより寂しく感じさせた。
今日泊まる場所はYH天香寺である。
タクシーは静まり返った民家に止まった。僕はお金を払って辺りを見回した。木製の看板にYHのマークが刻まれている。ここが天香寺のようだ。門をくぐり玄関に向かう。玄関だけ見ると普通の民家であった。「こんばんわ。予約したものですがぁ」僕はできるだけ大きな声でいった。しかし反応がない。2・3回呼ぶと遠くから女の子の声が聞こえジャージ姿の中学生の女の子が出てきた。どうやらここの娘さんのようである。彼女は手続きを済ませて僕にシーツを渡して部屋を案内し終えるとそそくさと奥にひっ込んでしまった。僕の部屋はお堂の隣の畳の部屋であった。普段は控え室になっているのだろうか。こたつが中央に置かれていた。いままでのYHがベットだかりだったので正直びっくりした。そして、どうも人影がしない。宿泊者は僕だけではないのだろうか。荷物を部屋に置いて隣のお堂を見にいった。当然普通の和室なので鍵などない。
まぁお寺で泥棒がでないだろうと、気にせずにお堂見学をした。中央にメインになる仏壇があり。両端に門番のごとく像が立っていた。僕は両方の仏像に軽く会釈をして、中央の仏壇の前に正座して無事にくる事ができたお礼と、明日の無事を祈った。